- 子育て・生活
小学生の友達作りのコツは?
苦手な子どもに正しく教えるポイントを解説

小学校生活が始まると、多くのお子さまたちにとって「友達作り」が大きなテーマになります。しかし中には、「誰と遊べばいいのかわからない」などの悩みを抱える子どもも少なくないため、見守るべきか、声をかけるべきか迷う保護者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、友達作りに不安を感じやすい子どもの特徴や背景をふまえながら、保護者ができる具体的なサポートの方法を解説します。
<目次>
小学生が友達作りに悩む理由
小学生の悩みの中でも特に多いといわれるのが「人間関係」 です。ベネッセが行った「第2回子ども生活実態基本調査」で「相談できる友達がいない」と回答したのは、男子16.9%、女子8.3%でした。「仲間はずれにされないように話を合わせる」という子どもも少なくないようです。
まずは、小学生が人間関係に不安を感じる主な理由を解説します。
<小学生が友達作りに悩む理由>
- 入学直後やクラス替え直後の不安
- コミュニケーションをとるのが苦手
- 受け身で引っ込み思案な性格
- 自己主張が強い性格
- 集団よりも一人が好き
入学直後やクラス替え直後の不安
小学校に入学したばかりの頃は、新しい環境に慣れるまで時間がかかる子も多く、周囲の様子をうかがってなかなか話しかけられないことがあります。
また、一般的に2年ごとに行われるクラス替えも、子どもにとっては大きな変化のひとつです。今まで仲のよかった友達と離れたり、新しいクラスメイトと関係を築き直したりすることで、不安や緊張が高まる場合もあります。
コミュニケーションをとるのが苦手
気持ちを言葉で表現するのが難しい子どもや、人との距離感をうまくつかめない子どもは、会話のきっかけが見つからずに友達作りに苦戦しやすいかもしれません。
相手の話にどう返せばよいかがわからず、会話が続かなくなってしまうこともあります。また、こうした経験が重なってしまい、ますます人と話すことに苦手意識を持ってしまうケースもあります。
受け身で引っ込み思案な性格
自分から話しかけることが苦手な子どもは、どうしても遊びの輪に入りづらくなりがちです。話しかけられるのを待つ受け身の姿勢により、周囲から孤立してしまう場合もあります。
また、引っ込み思案な子どもをからかうような場合もあるため、本人の中に「友達=怖い存在」というイメージが残ってしまうケースもあります。
自己主張が強い性格
反対に、自己主張が強いお子さまは、自分の意見を押し通そうとしてしまうあまり、周囲と衝突しやすくなります。
相手との距離を一気に詰めすぎたり、相手の気持ちをくみ取る前に言葉を発してしまったりすることで、「空気が読めない」と受け取られてしまう場合も。本人に悪気がない場合でも、周囲とトラブルになりやすい点が特徴です。
集団よりも一人が好き
そもそも、他者との関わりよりも一人の時間を好むお子さまもいます。誰かと遊ばなくても平気で、自分のペースで遊ぶことに満足している場合、周囲の子どもとの価値観のズレが生まれ、結果として「友達ができにくい」状況になる場合があります。
もちろん、友達がたくさんいればいいというわけではありません。一人で過ごす時間を大切にしたいお子さまであれば、個性として受け止め、見守ることも大切です。
なお、例えば「進研ゼミ小学講座」では、集団ではなく一人で取り組む学習スタイルにも対応しているため、自分のペースで安心して学びを進めたいお子さまにも適しています。自信を育みながら、徐々に人との関わりにも目を向けられるようになるサポートとして活用できます。
友達作りに悩んでいる子どもは「SOS状態」である場合も
友達ができない、うまく関われないと悩むお子さまは、実は心の中で「助けて」のサインを出しているかもしれません。子どもだからと軽視せず、気持ちに丁寧に寄り添うことが、心の安定と成長につながります。
ここでは、友達作りに悩む子どもに考えられる可能性について解説します。
<友達作りに悩む子どもに考えられる可能性>
- 不登校になる可能性がある
- 家では普通でも、学校では無理をしている可能性がある
- いじめを受けている可能性もある
不登校になる可能性がある
友達ができない状態が続くと、お子さまは学校に対して「行きたくない」と感じるようになります。また、朝になるとおなかが痛くなったり、頭が重く感じたりと、身体的な不調として現れるケースもあります。
こうした流れが不登校につながってしまう可能性もあるため、早めにお子さまの心の声に気づいてあげることが大切です。
家では普通でも、学校では無理をしている可能性がある
家庭では明るく元気に過ごしていたり、「友達なんていなくてもいい」と強がっていたりするお子さまでも、実は学校では気をつかって疲れきっている場合があります。また、「家では楽しそうに見えるから大丈夫」と思っていたら、実は無理をして笑顔をつくっていたというケースも少なくありません。
お子さまが本音を話しやすい雰囲気をつくることが、心の安定と、再び友達をつくる力を育む第一歩になります。
いじめを受けている可能性もある
友達ができにくいお子さまは、クラス内で孤立しやすく、いじめの対象になってしまう場合もあります。特に目立たない性格や、少人数で行動するタイプの子どもは、からかわれたり無視されたりしやすい傾向があります。
日常の何気ない一言や表情の変化などから、いじめの可能性を意識し、早めに気づいてあげることも大切です。
友達作りに悩む子どもに保護者ができるサポート
小学生のお子さまが友達作りに悩んでいるとき、「よくある話」と軽く捉えず、保護者ができるサポートを意識することが大切です。ここでは、家庭でできる具体的な関わり方をご紹介します。
<友達作りに悩む子どもに保護者ができるサポート>
- まずは子どもの話をじっくり聞く
- 保護者自身が良い見本を見せる
- あいさつや名前を呼ぶ練習を家庭で取り入れる
- ロールプレイで成功体験を重ねる
- 遊びや交流の場に積極的に参加する
まずは子どもの話をじっくり聞く
学校での出来事や友達との関係について、お子さまが話したがることを丁寧に受け止めましょう。「今日はどうだった?」とやさしく問いかけるだけでも、お子さまは安心し、自信を取り戻しやすくなります。
アドバイスよりも共感を意識し、「そうなんだね」「それは嫌だったね」など、気持ちに寄り添う姿勢が大切です。
保護者自身が良い見本を見せる
お子さまは身近な大人の姿から学びます。例えば、店員さんや近所の人への丁寧なあいさつ、感謝の言葉、明るく接する姿など、自然な人間関係の築き方を見せることがお子さまにとって大きなヒントになります。
「人と関わるのって楽しそう」と思える雰囲気づくりを意識しましょう。
あいさつや名前を呼ぶ練習を家庭で取り入れる
「おはようございます」「ありがとう」などのあいさつを、日常生活の中で繰り返し練習していくと、学校でも自然と声が出しやすくなります。
また、「◯◯ちゃん、おはよう」と名前を添えて呼びかけることで、相手に親しみを与える「ネームコーリング効果」が得られるため、友達との距離も縮まりやすくなるでしょう。
ロールプレイで成功体験を重ねる
会話に自信がないお子さまには、保護者が友達役をして「いっしょに遊ぼうって言ってみよう」「なんて返す?」などの会話を練習するのも効果的です。
このとき、「その言い方はダメ」と否定せず、「上手に言えたね!」と褒めることを重視しましょう。小さな成功体験が、自信と前向きな気持ちにつながります。
遊びや交流の場に積極的に参加する
地域の子ども会や習い事など、自然に人と関われる機会を作ることも有効です。最初は保護者がいっしょに参加し、少しずつ本人が自分の力で話しかけられるように見守りましょう。
習い事では「できた!」という達成感を得ることで、自己肯定感が高まり、人との関わりにも前向きになれる可能性があります。
自宅でも安心して取り組める学びの場として、「進研ゼミ小学講座」もおすすめです。自分のペースで取り組める設計により、「わかる」「できる」の体験を積み重ね、友達とのコミュニケーションにも積極的になれるきっかけを作れます。
友達作りに関して保護者の方が持っておくべき考え方
お子さまが友達作りに悩んでいるとき、保護者自身がどのようなスタンスで見守るかはとても重要です。「友達が作れないのはおかしい」などの価値観は、お子さまにプレッシャーを与え、自己肯定感を下げてしまう場合があります。
大切なのは、「友達は多くなくてもいい」「無理して作るものではない」といった柔軟な考え方を持つことです。お子さまが自分のペースで人間関係を築けるよう、焦らせず、比べず、あたたかく見守る姿勢が求められます。
友達作りに悩む子どもにやってはいけないNG行動
友達作りに悩むお子さまは精神的にSOSな状態の場合もあります。意図せずプレッシャーを与えないためにも、友達作りに悩む子どもにやってはいけないNG行動について見ていきましょう。
<友達作りに悩む子どもにやってはいけないNG行動>
- ・無理やり友達を作らせようとする
- ・ほかの子どもと比べる
- ・代わりに親が解決しようとする
無理やり友達を作らせようとする
「どうして話しかけないの?」「早く仲良くなりなさい」といった言葉は、お子さまにとってプレッシャーになります。また、無理に行動を促すことで、ますます自信をなくしてしまう場合もあるため、お子さま自身のペースで少しずつ人と関われるように、温かく見守る姿勢をとりましょう。
ほかの子どもと比べる
「◯◯ちゃんは友達いっぱいいるよね」「どうしてあの子みたいにできないの?」といった言葉は、お子さまの自己肯定感を大きく傷つけます。比べることで、「自分はダメなんだ」と思い込み、人間関係に対してさらに消極的になるおそれがあります。
それよりも、今のお子さまががんばっている点に目を向け、努力や小さな成長を認めましょう。
代わりに親が解決しようとする
「先生に言っておくね」「その子に話してあげる」など、保護者が先回りして問題を解決しようとするのは逆効果になることもあります。まずはお子さまの気持ちをじっくり聞き、「どうしたい?」と問いかける姿勢が大切です。
お子さまが自分自身で考えて行動する機会を持てるように、保護者はそばで支えるサポーターに徹しましょう。
友達作りの不安に寄り添う家庭の環境づくりには「進研ゼミ小学講座」がおすすめ
お子さまの「友達ができない」「学校がつらい」といった悩みは、心の中のSOSサインかもしれません。保護者は「すぐに解決しよう」と焦らず、お子さまといっしょに悩み、少しずつ乗り越えていく姿勢が大切です。
また、友達関係の不安が学習意欲の低下につながる場合もあるため、家庭で安心して学べる環境づくりも大切になります。教科書対応の「進研ゼミ小学講座」なら、お子さまのペースに寄り添いながら学習習慣を整え、成功体験を積み重ねていくことが可能です。
タブレット教材「チャレンジタッチ」では、その日に取り組むべき学習内容を自動で提案。1回7分からのコンパクトな設計なので、気持ちが不安定なときでも無理なく取り組めます。勉強を通して「できた!」という自信を育みたいご家庭に、心強い味方となるでしょう。
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