- 子育て・生活
学童保育とは?
過ごし方や入所方法、長期休暇の対応を解説

共働きのご家庭が増えるなか、放課後のお子さまの居場所として注目されているのが「学童保育」です。学校が終わったあとに安心して過ごせる場所として、利用が広がっています。
この記事では、学童保育の概要や過ごし方、入所までの流れに加え、長期休暇中の利用方法についても解説します。
<目次>
学童保育とは、お子さまが放課後に安心して過ごせる施設
学童保育とは、共働きなどの理由で、放課後などに保護者のかたが家にいられないご家庭のお子さまを預かる施設のことです。学校が終わったあとにお子さまが安心・安全に過ごせる場を目指し、学校でもご家庭でもない「第三の居場所」としての役割を果たしています。
こども家庭庁「令和7年度 放課後児童クラブの実施状況(速報値)」によると、2025年の時点で約157万人の児童が学童保育を利用しており、前年比で約5万人増と利用者数は増加傾向にあります。
ここでは、学童保育の運営形態や対象年齢、利用料など、一般的な仕組みについて見ていきましょう。
<学童保育の基本情報>
- 運営形態
- 保育対象と利用時間の目安
- 利用料の目安
運営形態
学童保育には、公立と民間の2種類があります。
自治体が運営する公立学童保育は、小学校の敷地内や地域の公共施設に設けられているケースが多く、地域に根ざした運営が特長です。
一方、企業や法人が運営する民間学童保育は、待機児童が多い都市部を中心に増加しており、駅構内やショッピングセンターなど、利便性の高い場所に開設されるケースもあります。
保育対象と利用時間の目安
学童保育の保育対象は、小学6年生までです。放課後だけでなく、土曜日や夏休み・冬休みといった長期休暇中にも通える施設が多くなっています。
公立学童保育の終了時間は、一般的に18~19時ですが、保護者のかたの勤務時間に合わせて、延長保育を設けている施設もあります。
一方、民間学童保育は、さまざまな働き方に対応できるよう、夜22時までなど利用時間を長く設定している施設も多いのが特長です。共働き家庭やシフト勤務の保護者のかたも、柔軟に利用できます。
利用料の目安
公立学童保育は、おやつ代を含めて月額4,000~7,000円程度が一般的です。費用を抑えながら利用しやすい反面、対応時間やプログラム内容に制限がある場合もあります。
一方、民間学童保育では、英語やスポーツなどの習い事を組み合わせた多彩なプログラムを提供している場合も多く、公立に比べて料金が高めに設定されている傾向にあります。
学童保育での過ごし方は?
学童保育では、放課後の大半を「自由に過ごせる時間」としているところが多く、子どもたちは読書をしたり、友達と遊んだりと、それぞれ思い思いに過ごしています。また、自由時間の中に「宿題の時間」や「おやつの時間」を設けている施設もあり、生活リズムを整えながら安心して過ごせる環境といえるでしょう。
さらに、季節の行事やお誕生日会などのイベントを実施している施設もあり、子どもたちが楽しく交流しながら放課後を過ごせるよう工夫しています。
また、指導員は保護者のかたのような存在として、子どもたちに寄り添いながら「ただいま」「おかえり」と声をかけ合う、温かみのある環境づくりを心がけています。
学童保育に入るまでのステップ
学童保育の申込み方法は自治体や施設によって異なります。一般的な流れは以下のとおりです。
<学童保育に入るまでのステップ>
- 施設の見学
- 申込み手続き
- 入所審査(公立の場合)
- 入所
1.施設の見学
施設ごとに雰囲気や方針が異なるため、まずは見学をして実際の環境を確認することが大切です。宿題のサポート体制、利用可能時間、利用料なども事前にチェックしておきましょう。
4月から利用を希望する場合は、前年度の10月ごろから探し始めるとスムーズです。
2.申込み手続き
公立学童保育は、市区町村や施設窓口で申込みを行います。民間学童の場合は、施設へ直接申し込むケースが一般的です。
3.入所審査(公立の場合)
公立学童保育では、申込み後に審査が行われる場合もあります。これは、保護者のかたが放課後にご家庭でお子さまを世話できない事情を確認するためで、勤務状況や勤務日数、家族構成などをもとに判断されます。待機児童が多い地域では、より必要性の高いご家庭が優先されることもあるでしょう。
一方、民間学童保育では先着順で入所が決まるケースもあります。
4.入所
公立学童保育では、1~3月ごろに入所結果が通知されます。入所が決定した場合は、保護者向けの説明会や面談が行われるため、持ち物や利用ルールなどの詳細を確認しましょう。
民間学童保育の場合は申込みのあと、比較的早く結果が出ることが多くあります。
学童保育が始まると、放課後の生活リズムも少しずつ整っていきます。ご家庭では、短い時間でも学ぶ習慣を続けられるよう工夫すると、新しい生活にもスムーズに慣れやすくなります。家庭学習の習慣をつけるなら「進研ゼミ小学講座」のタブレット教材「チャレンジタッチ」がおすすめです。ゲーム感覚で進められるレッスンや「赤ペン先生」による添削といった機能を通じて、学童保育と家庭学習とのバランスを無理なく整えられます。
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学童保育に入所できなかった場合は?
こども家庭庁「令和7年度 放課後児童クラブの実施状況(速報値)」によると、2025年に学童保育を利用できなかった待機児童は約1万7,000人でした。前年よりは減少しているものの、共働き家庭の増加により、東京都や埼玉県、千葉県などの都市部では依然として多く見られます。
もし公立学童保育に入所できず、待機児童となった場合や希望の施設に入れなかった場合は、次のような対応を検討するとよいでしょう。
<公立学童保育に入所できなかった場合の対応の例>
- 自治体に空き待ち登録ができるか確認する
- 民間学童を並行して検討する
- 自治体の緊急預かり支援事業について確認する
長期休暇中の学童保育の活用
学童保育は、夏休みや冬休みなどの長期休暇中にも利用できる施設が多く、なかには夏休みだけの利用を受け付けているところもあります。
学校がある日とは異なり、朝から開室している場合が多く、一般的な利用時間は8時半~18時ごろまでです。料金は通常と同じ場合もあれば、日割りや季節ごとの特別料金を設けている場合もあります。
学童保育とご家庭の両輪で、お子さまの放課後を豊かにしよう
学童保育は、保護者のかたが不在の時間にお子さまが安心して過ごせる大切な居場所です。友達と過ごす時間を通じて、自立心や社会性を育む貴重な経験にもなります。一方で、学童保育以外の時間の過ごし方もお子さまの成長に大きく影響します。ご家庭でも「学び」「興味」「遊び」のバランスを意識しながら、のびのびと過ごせる環境を整えていきましょう。
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