中村 洋基さん
クリエイティブディレクター

中村 洋基 さん

早稲田大学 第一文学部 卒業
受講歴:「進研ゼミ」小学講座

「進研ゼミ」の思い出は?

一番はまったのは、やっぱり赤ペン先生です。あの双方向性がとにかくすごく響きました。今、インターネット広告などの仕事をしているので、あのインタラクティビティ体験は非常に大きく今につながっていると思います。
今のSNSのように、自分が何かをしたら反応が返ってくることがデジタルの長所であり、広告の強さですが、そういうデジタル広告のはるか前から「本当にちゃんと答案が返ってきたぞ」という驚きと感動とうれしさみたいなものを感じるサービスでした。赤ペン先生に質問を書くとちゃんと応えてくれるので、「本当に人が書いているんだ」って感じられておもしろかったです。

お子さまが〈チャレンジタッチ〉で学んでいるそうですが、違いは感じますか?

僕がやっていた当時は紙の教材だったので時代の進化を感じました。でも、基本理念は、いかに子どもが楽しみながら無理なくやれるかっていうところで変わっていないと思います。僕の時もシールを集めて望遠鏡とか手に入れようとがんばりましたが、それは今も残っているし、子どもが喜ぶためのシステムがちゃんと構築されている。いかに自分からアクティブに勉強したくなるかっていうところの理念は、昔も今も一緒だと子どもを見ていて感じます。
でも、今の〈チャレンジタッチ〉は見ててうらやましいですね。やっている子ども達も楽しそうだし、どんどんやったことがわかって、まるでゲームをやるみたいにちょっとタブレットを開けて、「じゃ、やるか」みたいな身近で手軽な存在で、かなりいいなって思って見ています。

今も何か勉強されていますか?

今さらですが英語の勉強をしています。実は先週、英検準1級の一次試験を受けに行きました。大人になってわかるのは、ずっと継続して、ちょっとずつ蓄積していくのがやっぱり最強の武器だということです。蓄積することで他の人には得られない経験とか、スキルであったり、学問であったりを手に入れて、それを社会に還元していくわけですが、一朝一夕でできるものってたかが知れているからです。だから、ずっと淡々と好きなこと(勉強じゃなくても)を続けてきた努力の積み重ねが、結果的には一番最強だと思っています。 1日10分やるのって簡単ですけど、それができなくて1週間の最後に70分やることになったら大変でできないので。だから、1日10分の継続の力ってやっぱりすごいと思います。

今も何か勉強されていますか?
発想力はどうやって養いましたか?

発想力も鍛錬だと思います。常に100%のアイディアとか、世の中が抱腹絶倒するようなおもしろいことを常に考え続けられるわけではなくて、連続的にずっと考えては、「これはおもしろい」「これはおもしろくない」と続けてきたおかげで、「こういう発想がもしできれば、世の中からおもしろいと思ってもらえる」みたいなところのスイートスポットがわかるようになった気がします。だから、めちゃくちゃロジカルに考えて、世の中にあるおもしろいAとBのあるポイントをかけ合わせて、新しいものを生み出すようにしています。

最後に、学生のみなさんにメッセージをお願いします。

まず楽しんでほしいです。目の前にあることを楽しんでやりながら、継続的に何回も少しずつ小さな砂山に砂をかけていくように学習していってください。今やっていることが、小さな砂山をいつか大きな山に育てるための楽しい作業だと思って、大きな山ができることを夢見てがんばってほしいです。
あと、もう一つ伝えたいのが、何か1つを極めること。日本はまだまだ勉強ができたり、いろんなことができるっていうジェネラリスト(広範囲に渡る知識や経験を持つ人)が社会で採用されたり、重宝されがちですが、近い将来その考えはなくなると思っています。AIとか技術によって、ある一定のレベルまで瞬時に行けるようになってしまう。でも、プロが求めるレベルにはなかなか行けないはずです。だからこそ、AIがすぐどの分野でも到達できてしまう一般的なジェネラリストのレベルを目指すのではなく、自分で学び、遊びの中から、すごく自分が好きなものを見つけてほしいと思います。そして、それにひたすら打ち込んで、AIが到達できないレベルまで極めてください。

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